nyancotan's diary 天体写真 in Hokkaido

スカイウォッチャー DOB GOTO12 ドブソニアン と C14 ★天体写真 & 徒然 ★ ほぼ毎日更新

地球に接近中 41P Tuttle-Giacobini-Kresak 彗星

今朝は、本州に冷たい雨を降らせている低気圧から拡がる薄い雲が空を覆っています。

九州では梅も見頃を迎えたところもあるのに、関東では季節はずれの雪の所も。。

春に向けて、三寒四温で季節が進みます。

昨日は、残念ながら宵空の金星は雲の向こうでしたが・・

今日は北風が強まらなければ、更に細くなった姿を撮れるはずです。

運が向けば、月の出る前に彗星にも手が届くかもしれません。そ、望遠鏡は外で待機中

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 41P タットル・ジャコビニ・クレサック(Tuttle-Giacobini-Kresak)彗星 03月13日18時32分 直焦点

晴れれば撮る。というスタイルなのですが・・先日までは月が明るくて手が出ませんでした。そして、薄明の終了と月の出のはざまで、どうにか一つ彗星を写すことが出来ました。この彗星、どんどんと地球に接近中で、来月には地球と太陽の平均距離の10分の1余りの位置を通過します。と言うことで・・急速に明るくなりつつあるようです。9等級後半と見積もりましたが、世間では既に 8等級との報告もありますので・・月明かりがない空なら小さな双眼鏡でも射程圏に入るかもしれません。中央集光がしっかりしているので、存在だけは認められそうです。上の写真では、周りの星が線上になっていて 5分間の彗星の動きを示しています。倍率を上げると、星々の間を彗星が移動する様子もわかるでしょうね。そんな彗星を撮影した翌朝の 2惑星です。

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土星 03月14日05時16分 DOB GOTO12 + NexImage5 Gain24 30fps 1/39秒 1500コマ合成

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      木星 同04時25分 機材同上 Gain16 40fps 1/120秒 1500コマ合成

土星は既に夜明けが始まってしまい、青空の中に浮かぶ姿になってしまいました。実質的には今年の衝の頃(6/15)とほぼ同じ高度に達しています。なので土星本体の後ろにできる影の位置が変わるだけで、あとは大気の状態で写り具合が変わる程度。今回はカッシーニの隙間も明瞭ではないものの認められますので、ましな方でしょう。一方の木星は、撮影時で西に傾いていましたので、もう少し早いタイミングで撮れば、もう少し改善の余地があったようです。月が明るいので、どうも気合が・・そんな処です。その「お月様」。。

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    月 03月15日04時20分 DOB GOTO12 直焦点 ISO400 1/320秒 合成ナシ

今朝は、少し大気の混濁度が解消に向かっているのでしょうか?色が薄まりました。

2017年3月13日の木星 & 金星、橙色の月

昨日は、どこからか?上空にダストが流れ込んだのか。。

一昨日の綺麗な青空とは程遠く、空が全体に白く霞んでいました。

春近し、と云うことなのか・・そして今は湿った気流の影響か?嫌いな層積雲が。。

本州は冷たい雨や雪の降るところもある様なので、これでも良しということ

さて連日撮影中の白昼の金星、今日は撮れるだろうか?

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木星 03月13日02時57分 DOB GOTO12 + NexLmage5 Gain15 50fps 1/137秒 747コマ合成

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     金星 同日17時05分 機材同上 Gain19 50fps 1/3333秒 737コマ合成

どちらもピクセル等倍でトリミングしていますので、見かけの大きさの差がわかります。明らかに金星の方が視直径が大きいです。金星は 23日に内合(※1を迎えますが、今回は金星と地球の軌道の関係で、太陽からかなり離れた位置を通過します。23日でも太陽からの離角が10度余りあります。昨日の離角が20度なので、天気が良ければ内合の金星の姿を撮ることが出来るかもしれません。が・・・どうも天気の予想資料をみると、発達した低気圧の影響を受ける気配。もし叶えばトライしてみたいものです。間違って太陽を見たら、その瞬間に「目玉焼き」が出来上がりますので注意が必要ですが。。さて、上空を漂うダストの影響下の月です。

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  月(月齢 14.8日) 同日18時52分 DOB GOTO12 直焦点 ISO200 1/125秒 合成ナシ

月の出から小一時間、高度も 6度ほど。。大気の影響をまともに受けているのでピントはダメダメ。ま、昨日UPした月の色と比べて頂ければと云うことで。

※1:内合(ないごう)・・太陽を回る惑星の内、地球よりも内側を回る水星・金星(ともに内惑星:ないわくせい)が、太陽と地球を結ぶ直線の中に位置する状態(太陽の赤経と同じになる状態)。また直線の延長線上に位置する場合は外合(がいごう)という。

2017年3月12日 青空の中に輝く金星 ほか

昨日は、一昨日よりも更に好天・・風も穏やかな快晴の一日

郷土科学館の一大行事「科学館祭り」は、盛況の内に終了することが出来ました。

来場された皆様に感謝申し上げます。

1日半の行事へ参加いただいた人数は 270名余り。

青空の中に金星を見て頂いた方も優に 200名を超えたようです。

小さな子供から大人まで、細く輝く金星の姿はきっと記憶に残ることでしょう。

企画を提案して本当に良かった。何より晴れてくれた空に心から感謝いたします。

ありがとうございました。そんな金星の姿です。

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     青空に輝く金星 03月12日12時10分 DOB GOTO12 + POWER MATE x2.5 60コマ合成

PENTAX K-01 動画機能を利用して撮影し、Rejistax Ver.6 で処理しました。ゆらゆらしていたので、少し明瞭度が・・です。(注:望遠鏡での見た目に向きを合わせています。)

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   金星 同日18時12分 DOB GOTO + NexImage5 Gain15 40fps 1/2500 300コマ合成

昨日は昼で終了したので、帰宅してから西に傾いた金星を撮りました。日中よりも更に画像が・・「ゆらゆら」と言うより「ふらふら」の感じでした。

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          そんな金星を照らしていた太陽が沈み。。

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     綺麗な夕焼けに山のシルエットが浮かび、視線を東の空に向けると・・

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          丸い月が顔を出していました。。そう、12日は満月です。

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   月 03月13日02時37分 DOB GOTO12 直焦点 ISO200 1/2000秒 合成なし

ちょっと寝坊して、満月の時刻(23時54分)を過ぎてしまいました。。久々の月です。

注:昼間の金星の写真を動画処理したものに差し替えました(13日12時55分)。

内合まで 2週間を切った金星 2017年3月11日

昨日は、岩見沢市郷土科学館祭りの初日

昨年とは天気も大きく違ったことからか、多くの来場者で賑わいました。

そして肝心の「青空の中の金星をみよう!」ですが・・

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 金星 03月11日12時27分 DOB GOTO12 + POWER MATE x2.5 FullHD動画 60コマ合成

練習の甲斐もあって・・無事、多くの方に見て頂く事ができました。途中、薄雲が拡がり、コントラストが小さくなって・・でも、15時から再び見る機会を作って、綺麗な青空の中に輝く金星をみてもらいました。ただ「みえない・・」と言われた方も 2名。。なぜ見えないのか?私の「三日月みたいに、白く・・」がいけなかったのか。。全体としては 99%の方が見えて「やばい!」「見える~」「月ですか?」etc。。それぞれに感想を口にされていました。さて、本日も午前はお祭り。今日はどんな感想が聞けるのでしょう。。

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             夕暮れ 今年は静かな一日でした。。

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宵の明星(中央上)03月11日18時03分 40mm 固定撮影 ISO200 0.8秒 by PENTAX K-01

あの日から 6年が過ぎます。こんな輝きも NGC2976

今日と明日午前は、岩見沢市郷土科学館祭り。

天気は、すっきりと青空が広がるか少し微妙ですが、出来るだけのことは頑張りたいと

6年前の今日・・突然、明日への未来を失った方々の思いを胸に

偶然、災害に遭わなかった、また生き残った者の、せめてもの務めでしょう。

まだ見つからぬ方も多くいると・・ご家族も含め少しでも安らかになればと願います。

宇宙(自然)の中の「人間という動物」の儚さを改めて感じる一日です。

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NGC2976 おおぐま座 渦巻銀河:Sc 10.8等 01月20日22時46分 ISO6400 15秒 26枚合成 反転

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            同 DOB GOTO12 直焦点オリジナル

 大熊(座)の背中に輝く渦巻銀河。とされていますが、腕がぐるぐると渦を巻く様子は私の小さな望遠鏡では描写できません。なにやら濃淡が不規則に分布する大きな円盤、くらいなものです。その濃淡も反転してトリミングした画像(上)をみると、かなり明るさに差があり、一見すると超新星の様に輝く部分があります。過去の画像をみても、同一の場所にあるので超新星ではない。と分かりますが、こちらは小惑星チェックをすり抜ける輝き、広い宇宙には幾千万もの小さな輝きが瞬いています。