昨今、話題の地球近傍通過小惑星・・1998 OR2 ですが
今回は月軌道の遥か向こうを通過して、再び遠日点を目指す旅に出ました。
我が家では、南の空を捨てた観測小屋の屋根の影を移動中でした。
今夜以降は、見えてはいても写すことは C14 では出来ません。。
さてこの小惑星ですが、ステラナビゲーターのデータベースには存在していません。
なので軌道要素を手に入れ、自分でシミュレーションさせるのが普通です。が・・
以前、紹介した「HORIZONS Web-Interface 」 by NASA を利用すれば
簡単に推算位置を把握することが出来ます。では、やってみましょう !!
まず・・ https://ssd.jpl.nasa.gov/horizons.cgi こちらにアクセスしましょう。
すると、こんなページが現れます。
ここで小惑星のデータを算出させるためには、作業が三つ。お~簡単 ! まず
Target Body を 小惑星 1998 OR2 に変更する必要があります。方法は・・[Change]をクリック
貴方がみたい物体はなに? と言うことで Lookup the speccified body の欄に 1998OR2 と入力し、右端の Search ボタンをクリック・・すると
目的の天体が Target Body に入りました。さて、次に貴方はどこから観測するの ?? 観測地の選択を Observer Location を変えます。 [Change] をクリックすると
近隣の街で指定するか、緯度経度で指定するか、どちらかで変更します。我が家の場合は「sapporo Japan」 で、十分でした。 Display List 上のプルダウンメニュー欄を All Cities へ変えて Display List ボタンを押します。するとアルファベット順に並ぶ都市選択メニューが出てきます。これです
この中から 札幌 を選択(クリック反転)し、Use Selected Location ボタンをクリック。すると Obserer Location が 札幌 に変わります。これで、何を、何処から・・二つが選択できました。次に「何時」を指定します。Time Span の [Change] をクリックします。
すると 年・月・日・時刻 を指定するための表示が現れます。時刻は世界時刻(UTC):日本時間+9時間で指定します。そして Step Size で、どんな間隔でデータを算出させるか指定します。上の例では 今夜 09:00:00 UTC ~ 14:00:00 UTC(日本時間 30日18時~23時)、データの間隔は 10分毎に・・としています。入力ができたら Use Specified Times をクリック、すると
指定するべき要素「何を・何処で・何時の」が揃いました。次にデータを算出させます。 Generate Ephemeris ボタンをポッチっとね、すると
こんな風に 10分毎の推算位置が出てきます。ちなみに今夜のデータですが、札幌近郊以外だと位置にずれが生じるはずですので、このまま使わないように。。では、チャレンジを !!
1998 OR2 (57628) 地球近傍通過小惑星 04月29日19時59分 ISO6400 30秒 8枚合成
通過する位置がわかっているので、昨夜、未来時間の場所へ望遠鏡を向け待ち伏せして写したものです。約 4分間の動きです。右上から左下へ南下していきました。我が家では、すでに限界でした。皆様のご健闘を祈ります。