nyancotan's diary 天体写真 in Hokkaido

スカイウォッチャー DOB GOTO12 ドブソニアン と C14 ★天体写真 & 徒然 ★ ほぼ毎日更新

HORIZONS Web-Interface を使ってみよう

昨今、話題の地球近傍通過小惑星・・1998 OR2 ですが

今回は月軌道の遥か向こうを通過して、再び遠日点を目指す旅に出ました。

我が家では、南の空を捨てた観測小屋の屋根の影を移動中でした。

今夜以降は、見えてはいても写すことは C14 では出来ません。。

さてこの小惑星ですが、ステラナビゲーターのデータベースには存在していません。

なので軌道要素を手に入れ、自分でシミュレーションさせるのが普通です。が・・

以前、紹介した「HORIZONS Web-Interface 」 by NASA を利用すれば

簡単に推算位置を把握することが出来ます。では、やってみましょう !!

まず・・ https://ssd.jpl.nasa.gov/horizons.cgi こちらにアクセスしましょう。

すると、こんなページが現れます。

f:id:nyancotan:20200430194934j:plain

ここで小惑星のデータを算出させるためには、作業が三つ。お~簡単 ! まず

Target Body を 小惑星 1998 OR2 に変更する必要があります。方法は・・[Change]をクリック

f:id:nyancotan:20200430195206j:plain

貴方がみたい物体はなに?  と言うことで Lookup the speccified body の欄に 1998OR2 と入力し、右端の Search ボタンをクリック・・すると

f:id:nyancotan:20200430195547j:plain

目的の天体が Target Body に入りました。さて、次に貴方はどこから観測するの ?? 観測地の選択を Observer Location を変えます。 [Change] をクリックすると

f:id:nyancotan:20200430195810j:plain

近隣の街で指定するか、緯度経度で指定するか、どちらかで変更します。我が家の場合は「sapporo Japan」 で、十分でした。 Display List 上のプルダウンメニュー欄を All Cities へ変えて Display List ボタンを押します。するとアルファベット順に並ぶ都市選択メニューが出てきます。これです

f:id:nyancotan:20200430200241j:plain

この中から 札幌 を選択(クリック反転)し、Use Selected Location ボタンをクリック。すると Obserer Location が 札幌 に変わります。これで、何を、何処から・・二つが選択できました。次に「何時」を指定します。Time Span の [Change] をクリックします。

f:id:nyancotan:20200430200829j:plain

すると 年・月・日・時刻 を指定するための表示が現れます。時刻は世界時刻(UTC):日本時間+9時間で指定します。そして Step Size で、どんな間隔でデータを算出させるか指定します。上の例では 今夜 09:00:00 UTC ~ 14:00:00 UTC(日本時間 30日18時~23時)、データの間隔は 10分毎に・・としています。入力ができたら Use Specified Times をクリック、すると

f:id:nyancotan:20200430201312j:plain

指定するべき要素「何を・何処で・何時の」が揃いました。次にデータを算出させます。 Generate Ephemeris ボタンをポッチっとね、すると

f:id:nyancotan:20200430201501j:plain

こんな風に 10分毎の推算位置が出てきます。ちなみに今夜のデータですが、札幌近郊以外だと位置にずれが生じるはずですので、このまま使わないように。。では、チャレンジを !!

f:id:nyancotan:20200430201656j:plain

 1998 OR2 (57628) 地球近傍通過小惑星 04月29日19時59分 ISO6400 30秒 8枚合成

通過する位置がわかっているので、昨夜、未来時間の場所へ望遠鏡を向け待ち伏せして写したものです。約 4分間の動きです。右上から左下へ南下していきました。我が家では、すでに限界でした。皆様のご健闘を祈ります。