nyancotan's diary 天体写真 in Hokkaido

スカイウォッチャー DOB GOTO12 ドブソニアン と C14 ★天体写真 & 徒然 ★ ほぼ毎日更新

彗星輝くペガスス その翼に NGC7742 & 7743

今朝は昨日にも増し・・寒風の中、横殴りの雪が降っています。

ところが一転、明日以降は春に逆戻り・・急激な温度変化で体の調子を崩す方が・・。

新しい職場、新しいメンバー、気疲れ & 変則勤務、疲れがピークになる頃

疲れ気味かな?と思ったら、体調を崩す前に迷わず休むように。。

それも皆の、そして何より貴方のためです。

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  NGC7742 ペガスス座 渦巻銀河:Sb 11.5等 12月03日19時28分 ISO6400 20秒 20枚合成

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  NGC7743 ペガスス座 レンズ状銀河:Sb 11.2等 同日19時42分 ISO6400 20秒 19枚合成

最近では未明の東天でラブジョイ彗星が輝いているペガスス座。この銀河を撮影した頃は、まだ日没も早い「冬至」前。。あっという間に冬も終わり春となって、夜明けには再び秋の星座が顔を出すようになりました。特に日本列島でも北に位置する北海道では、北側の空に輝く星座は、夕暮れと夜明けに二度見ることができます。最も明るい星は「ぎょしゃ座のカペラ」と「こと座のベガ」、この二つの星は、一晩起きていると北西の空と北東の空に輝く姿を誰もが見つけることが出来ます。九州などでは、ありえない光景かもしれません。さて銀河・・どちらも小さな銀河ですが、7742 が渦巻銀河に分類されている割には、全くその素振りが見えないので・・地球からの距離が 7743 に比べて遠くに離れているのでしょう。7743 は、かろうじて太い腕が S字カーブを描く様子がわかります。が、こちらはレンズ状銀河。。なんとも銀河の分類は難しいものです。それぞれを反転処理した画像はこちら・・。

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       NGC7742 上記を反転処理、ピクセル等倍で切り出し

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                NGC7743 同処理

そして昨日は暦上では「満月」ですが、満月は 4月11日15時08分、ということで満月に達する 15時間弱前の月、その月を照らしていた太陽を撮りました。

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月(月齢 )04月11日00時40分 ZMT160 + コレクター(1330mm F8.3)ISO400 1/800秒 合成ナシ

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   夕陽 04月12日18時09分 135mm + 2Xテレコン ISO100 F8.0 1/125秒 手持ち

2017E4 ラブジョイ & 2015ER61 2彗星 4/11朝

今朝は、久々に地面が白くなりました。

雪は今夜から。。と思っていたら、早朝の気温低下で雪に変わったよう

今も「みぞれ」、この調子だと・・今夜から明日はしっかり積もるのかもしれません。

かもすると・・明日は吹雪になる。そんな恐れもあります。

みなさん、車のタイヤは大丈夫でしょうか?

平地でさえそんな感じ、峠越えは夏タイヤでは厳禁ですよ!

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2017 E4 ラブジョイ(Lovejoy)彗星 4月11日03時15分 ISO3200 20秒 39枚彗星核基準合成

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  2015 ER61 PANSTARRS(パンスターズ)彗星 同日03時59分 ISO3200 15秒 5枚合成

二枚は共に赤道儀に搭載した MT160 ニュートン反射望遠鏡の画像。ですが、上はコマコレターを利用し、焦点距離 1330mm(口径比 8.3)で写したもの。下はレデューサーに交換して焦点距離 776mm(同 4.8)での撮影。画角は上が 1.5度、下は 2.7度と倍位の違いがあります。ちなみに下と同じ機材で写したラブジョイ彗星の姿はこちら

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   2017 E4 ラブジョイ彗星 同日03時37分 ISO3200 15秒 18枚彗星核基準合成

なにより、実はオリジナルのバックの色が全く違う。。ラブジョイを撮影したときは、まだ薄明の初期、パンスターズを撮影したときは、空には 3等星が見えるかどうか?のかなり夜明けが進んだ状況。。一見すると光度の見積もりが???ですが、案外と合っていると思います。さて彗星ですが、流石に満月が西へ傾いているものの・・空は「青空」、そんな中なので淡く伸びた長い尾は写りませんでした。当然ながら増光して尾が伸びたパンスターズについても同様です。さて、この先・・月は満月を過ぎ、次第にダイエットが捗りますが、一方で彗星に近づいていきます。次に彗星の長い尾を撮るチャンスは、4月22日頃からでしょうか?アンドロメダ β(ベータ)星の傍、さらに高度が下がり厳しい条件ですが、写してみる価値はありそうです。ちなみに・・直径 650mの小惑星「2014 JO25」が 4月19日の深夜、地球に超接近します(接近時の距離 180万キロ)。接近時の光度予想は10等級?おおぐま座のしっぽ辺りを移動しそう、天気が良ければ・・高速で星間を移動する様子を撮影したいと思います。位置予想は・・何時もの Heavens-Above へアクセスして、ページ内中段下「小惑星」をクリック、表示される一覧表内のどれでも良いのでクリック、するとクリックした小惑星の位置と星図が表示されます。・・ここからが問題!上のアドレスバーの中に小惑星の番号を示す部分があります。例えば 29番を選択すれば「・・・desig=29&lat=43.05・・・」と、この 29 を 2014 JO25 に置き換え、リターン!するとタイトルが変わり「2014 JO25」と目的の小惑星の情報が表示されます。あとは日時(Ieだと世界時、Firefoxだと日本時?)を指定して「更新」ボタンをクリックするだけ。。興味があれば挑戦して下さい。地球との距離が 19日前後で大きく変化するため、光度変化も大きいので写りそうなタイミングを探して下さい。

大きな月の下で 2015 ER61 PANSTARRS彗星

今は・・すっかり上空の薄雲に覆われ「薄曇り」

さて、昨夜は午前 1時頃に起床して月が照らす青空の下へ

普段なら頭に付けたLEDランプの明かりが頼りなのに、全く普通に行動できます。

そんな大きな月の下で・・

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 NexImage5 + POWER MATE x2.5 & 純正コレクター(F8.3 1330mm)で木星の動画撮影

大気の揺らぎは酷いもの。。加えて上空の薄い雲が月に傘を作っている状況。。まずは写せるのか?合焦するのか?その確認です。元の口径比がドブソニアンよりも大きい MT160 さらにパワーメイトを付けることで・・かなり暗い画像になりました。普段の撮影なら Gain 14 50fps 1/137秒 の設定が、Gain 20 50fps 1/60秒(共に POWER MATE不使用時) となります。それでも合焦することは確認できましたし、テストとしては合格です。さて、昨夜の最大目標は、未明の 2017 E4 ラブジョイ彗星を MT160 で写すこと。。昨夜の彗星の位置は・・・ペガスス座の η(エータ)星とほぼ同じ赤緯、ということで。。まず η星(2.9等)をファインダーに導入、主鏡で確認。そして天球上を東へ40分移動させます。ありました!青空に輝く彗星!!尾も伸びているのがわかります。で撮影を終え、明るくなる空の中でチャレンジ!4月4日頃にバーストしたと報告のある彗星 2015 ER61 への旅。すっかり薄明が進んだ中で見つけ出せるのか??位置は・・おひつじ座の α(アルファ)星とほぼ同じ赤緯、まずファインダーで二重星の α星(3.6等 & 4.3等)を導入、星が二つ並んでいるので見つけやすい。そこから天球上を東へ60分。。途中、経路上にメシエ天体が二つ。まずは M72(球状星団 9.8等)・・

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      M72 おひつじ座 球状星団 04月11日03時56分 MT160 + レデューサー(776mm F4.8)

すっかり青空ですが見つけられますか?球状星団は・・中央左下、二つの小さな星の上(何やらぼわっと淡い)に写っています。そして、隣に正体不明のメシエ天体 M73

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     M73 おひつじ座 星の集まり?機材同上 露出は共に ISO3200 15秒

これこそ、どこに写っているかわかるでしょうか?と言うより M73 って何?っていう天体です。写真の上辺中央付近にある星が三角形を作るように集まっているのがメシエ 73です。所謂、不明天体というやつでしょうか。。そして行き着くところに彗星!

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   2015 ER61 PANSTARRS彗星 04月11日03時58分 ISO3200 15秒 合成なし

これが彗星が初めてフレームに入った一枚です。って、これも、どこに彗星があるかわかるでしょうか??大小の彗星を幾つも写していると、あっ!見つけた!!みたいな感じですが。。彗星は上辺近くに輝く二つの星、その左側の斜め左下に明るく写っています。薄明も進んだ中なので、かなり明るいようです。月も無く薄明の進む前なら綺麗に撮れそうです。ちなみに・・・なぜ自動導入できるドブソニアンがあるのに手動の MT160 を使っているのか?というと。。彗星が余りの低高度で、ドブソニアンだと星が大気の屈折などの影響で滲み、合成処理がうまく出来ないため & 昨日の場合は更に風も吹いていたので。。そんな訳です。最後は・・家路につく私を見送ってくれた「明けの明星(金星)」、北海道の夜明けは早い!

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  明けの明星(金星)04月11日04時18分 40mm F5.6 ISO1600 1秒 手持ち撮影

太陽が水平線に沈む頃 4月9日

今は快晴!も・・昨夜は晴れ時々曇り、運が悪けりゃ雪。

春、目前の北海道は、まだ雪のちらつく大地、外にいると手が凍りつく寒さです。

そうは言っても、晴れ間があるなら。。

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夕陽 4月09日18時08分 135mm+2Xテレコン F2.5 → F5.6 ISO400 1/250秒 by PENTAX K-01

太陽の左にある地形は積丹半島・・春のこの時期、太陽は「ほぼ水(地)平線」へ沈みます。海岸線から内陸へ 40キロ余、標高 30mほどの場所からは、奇跡に近い日没の太陽です。冬に比べると随分と北へ太陽の沈む位置が移動しました。と、いうことで反対の日の出の位置も動いています。最近では、朝 4時には・・すっかり明るくなり帰宅する様になりました。今朝は金星が元気よく雲の上に輝いていました。何気に「時」は、移ろい過ぎています。新年度、第二週目・・ストレスを溜めずに程好く。そうありたいですね。

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    月 04月09日19時22分 MT160 + コレクター (F8.3 1330mm)ISO400 1/640秒 合成なし

雲間に輝く月齢 12.3日の月、明日は満月(15時08分)です。

タカハシ MT160 で撮る M13 ヘルクレス座

昨日は、上空の寒気が南下して雨を降らせました。

と言う事で、春は一進一退。。さて明日の未明にも寒気が流入

一過性なので、夜には晴れて月夜となりそうです。次の満月は 11日

すっかり太った月は、一晩中空にいて地球を昼間のように照らしています。

まぁ商売にならない訳です。。

明後日朝は、晴れても未明の彗星は青空の中。薄明よりも明るい月夜です。

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M13 ヘルクレス座 球状星団 5.9等 04月07日23時11分 ISO6400 30秒 26枚合成 by MT160

こちらも昨日 UPした月と同じ様にコレクターを付加して、焦点距離 1330mm での撮影です。望遠鏡を載せているのは自動導入機能のない時代の赤道儀(TS90型)なので、もちろん手動での導入 & 撮影。こちらは、コレクターを付ける前に 25mmのアイピースを付け 40倍での目視導入。始めにヘルクレス座の ζ(ツェータ)星:2.8等をファインダーで入れて主鏡で確認し、次に北へ微動ノブを使い 5度動かします。そうすると・・低倍率の視野にぼやっとした天体が現れます。これが M13・・案外と簡単に導入できました。さて、問題はこれから・・眼視から撮影用に部品の交換、カメラのセット、最後の難関はピント合わせ。。幸い、M13の傍には 7等星が寄り添っていましたので、これを利用してカメラのファインダー(6倍に拡大した画像)で星像が一番小さくなる位置を探しました。追尾も問題なく楽しく撮影ができました。そして・・ついでに Or7mmの接眼レンズをつけて木星の拡大撮影もやってみました。ピントの合焦位置の関係で 2Xテレコンが使えなかったので・・かなり控えめな姿です。写せることは確認出来ました!

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木星 04月07日20時45分 MT160 + Or7mm PENTAX K-01 動画 FullHD 30fps 1000コマ合成