nyancotan's diary 天体写真 in Hokkaido

スカイウォッチャー DOB GOTO12 ドブソニアン と C14 ★天体写真 & 徒然 ★ ほぼ毎日更新

C/2013 X1 PANSTARRS 彗星 & 追尾精度

こんにちは、今日はドンヨリ・・午後には雨も落ちる様です。

さてさて先日の夜、すっかり味を占めた NexImage 5 で木星・火星・土星を狙いました。

ところが・・先回(6/3)ほどの画像は得られませんでした。

運悪く、上空にジェット気流がズドーン!と流れていて

火星も土星も、う~んな出来栄え

幾つも撮った動画を、これでもかっ!っと処理して一番良さげを明日にでも

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  C/2013 X1 PANSTARRS(パンスターズ)彗星 06月06日02時05分 直焦点撮影

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       252P LINEAR(リニア)彗星 06月05日21時41分 同

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        9P テンペル(Tempel)第 1彗星 06月05日21時14分 同

未明の空で雲に一旦は隠れてしまったパンスターズ彗星、どうにか空が明るくなる前に撮影することが出来ました。巷では、300mm位の中望遠レンズで30分ほどの露出をかけ、長いイオンの尾を写されている方が・・北海道では、そもそも高度が上がると同時に薄明が始まるので難しいですが、関東以南ならば梅雨の合間でぜひ狙いたい一枚でしょう。さて空前の灯火の様相となってきた 252P リニア彗星、一頃大きく拡がっていたベールの様な光芒もすっかり姿を潜め、これからは月夜・・撮影しても、姿さえ見つからないかもしれません。写しやすい空にあるのですが。。そして増光中のテンペル第 1彗星、しし座の「お尻」に輝いています。この日は NGC4012(14等級)の傍、普段なら彗星の位置をコントローラーに任意位置登録で入れるところ、「NGC4012」とリクエストするとピタリと導入することが出来ました。彗星の動きが大きく、どちらも静止した写真は無理でしたが・・まぁ記念撮影ということで。

撮影データ・・パンスターズ:ISO6400 15秒 20枚彗星核基準合成、リニア:ISO3200 20秒 11枚恒星基準合成、テンペル:ISO3200 30秒 18枚彗星核基準合成(反転)

さて、この中で 9P テンペル彗星は、感度を落とし30秒露出をしています。狙いは、ノイズを軽減して淡い尾の拡がりを写そうというもの・・結果的には微妙でしたが。。そこで 経緯台での追尾精度とは?で参考まで、ピクセル等倍の画像(モノクロ化強調・合成前)を

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NGC4012 & 彗星部分をトリミングしたものです。30秒露出しても「ほぼ点」なのが解ると思います。実際に惑星の動画を撮る時も 2分程度なら、ほぼ同じ位置に留まっています。なので惑星撮影が出来るのですが・・。ただし、何度かこのブログにも記してきたのですが、追尾精度は DOB GOTO12 のみの範囲でしかありません。しかも私の手元にある機材だけ・・。以前、購入店などとも精度について話しをした事があるのですが、まず DOB GOTO10 は、GOTO12 に比べると、全くと言って良いほど「悪い」そうです。それは駆動系の造り(特に水平系)が違うために改善の方法はないと。。更に GOTO12 でも 15秒位が可能な範囲で、30秒も露出できる私の手元にある機材は「偶然の産物、かなりの希少品」らしいと。。なので仮に GOTO12 を購入しても、まったく追尾精度の担保は出来ないということでした。あくまでも眼視用に作られている機材だと。。実は私のブログを閲覧に来られる方の多くは「経緯台の追尾精度」をキーワードにされています。想像するに、購入後に追尾精度が思わしくなく苦労の末に辿り着く?それとも購入前の情報収集で?正確なところは判りませんが、少しでもお役に立てばと思います。なおブログ左に検索欄がありますので「追尾精度」と入れて、検索すると幾つか情報が得られます。